
「蕎麦酒膳 くら嶋」様は、東急田園都市線・世田谷線の三軒茶屋駅から徒歩圏内、三軒茶屋と下北沢を結ぶ「茶沢通り」沿いの太子堂にお店を構えています。周辺にはおしゃれなカフェやパン屋などが立ち並びながらも、少し路地に入ると落ち着いた住宅街が広がり、街全体に心地よい雰囲気が漂うエリアです。

2002年の創業以来、今年で24年目を迎えられた「くら嶋」様。店主の倉嶋様は日本橋の老舗「やぶ久」にて約15年間修行を重ね、その後、修行仲間の横田様とともに同店を立ち上げられました。現在は奥様を含めた3名でお店を切り盛りされており、真心のこもったお料理とおもてなしで多くのお客様に親しまれています。
今回の取材は午後の時間帯におこなったのですが、たくさんのお酒と豊富な一品メニューを見ていると、また夜も来店したくなってしまいます(笑
メニューのご紹介
※価格はすべて税抜きです。




くら嶋様のメニューは基本冷凍やチルド品は極力使用せず、倉嶋様が直接市場に向かい、鮮度の良い食材を仕入れております。
一品メニュー

こちらのうなぎの肝焼き・串焼きも一串ひと串丁寧に仕込み、じっくり焼き上げることで、うなぎの旨味が凝縮し口に入れた瞬間その旨味が広がります。
うなぎの肝焼き(1本)600円・うなぎの串焼き(1本)650円

こちらの生牡蠣もその日に市場で仕入れた新鮮な牡蠣を使用しており、プリプリとした食感でとても濃厚な味わいです。思わず日本酒がすすんでしまいます。
生牡蠣(1個)800円〜

上のアジフライは大衆酒場などでよく見るメニューですが、くら嶋様では生のアジを捌いて調理をするため、身がふっくらしており、新鮮そのもの。
アジフライ(1枚)800円~

続いて、今が旬の鱧と松茸を使った土瓶蒸しをいただきました。

この時期の鱧は冬眠に備え栄養を蓄えるため、特に脂がのっており、またこちらも旬の松茸も香り豊かで、それらから出た出汁はとても濃厚な味わいですが、そこにすだちを絞ることで爽やかな余韻が溢れてくる、まさに贅沢な一品です。
鱧と松茸の土瓶蒸し1,500円~

こちらの天ちら(天ぷらの盛り合わせ)は、海老・穴子・鱚(きす)・いかや、ししとう・みょうがなどの他に、今が旬の椎茸や舞茸、またこれからが旬の黒鯛など全9品になり、時期などによりネタが変わります。
天ちら2,650円
食事メニュー

くら嶋様の名物といえば上の写真の粋人せいろ(十割そば)です。つなぎを一切使わずそば粉100%で打つことで、そば本来の香りや味を堪能できます。取材時のお蕎麦は北海道弟子屈(摩周)産の新そばをいただきました。他にも、そば粉100%に対して小麦粉20%の割合(外二)で打った「せいろ」もあります。
粋人せいろ1,200円・せいろ880円

こちらのくら嶋様では珍しい変わり蕎麦「発芽玄米切り」をやっております。発芽玄米の粉末をそばに入れて打つことで、ほんのり玄米の風味とのど越しの良いお蕎麦に仕上がります。
発芽玄米切り1,000円

また、こちらのそば湯は茹で釜のお湯ではなく、そば粉を水で溶くことでトロっとした濃厚なそば湯を味わえます。

上の写真は「トマトのピリ辛せいろ」で、トマト・茄子・パプリカ・アスパラ・ねぎ・パクチーや鶏肉など具沢山の温汁で、パクチーの風味とアクセントにハバネロを加えることでピリッと締まった辛さが冷たいお蕎麦によく合います。
トマトのピリ辛せいろ1,350円

続いてこちらはトマトの酸辣湯(スーラータン)になります。パプリカ・玉ねぎ・たけのこ・パクチー・豚肉を卵とじにしてトロっと餡かけ風にした、これからの寒い時期にオススメの心身ともに暖まる温蕎麦です。お好みでお酢やラー油をかけて味変も楽しめます。
トマト酸辣湯(スーラータン)1,400円

こちらはねぎと豚キムチのぶっかけ蕎麦になります。お蕎麦の上にたっぷりのねぎと豚キムチをのせ、きゅうりと温玉、糸唐辛子を添えて上からそば汁をぶっかけていただきます。見た目ほど味はくどくなく、温玉を割って一緒にいただくことで、キムチがまろやかになりお蕎麦と相まって絶品の一品です。
葱と豚キムチのぶっかけ蕎麦1,650円
デザートメニュー


デザートは、そばがきのぜんざいとそばアイスのぜんざいをいただきました。デザートでも蕎麦が味わえるお蕎麦屋さんならではのぜんざい2品で、夏はそばアイス、冬はそばがきがオススメです。
蕎麦がきのぜんざい680円 蕎麦アイスのぜんざい600円
店主の一言
コロナ以降外食業は厳しくなった気がします。「日本蕎麦を忘れられてしまったのか?」と、思ってしまう時もあります。日本蕎麦の本当の美味しさを知ってもらいたい。たまに若いお客様から「お蕎麦美味しい!」と、声が聞こえてくるとついつい嬉しくなります。
若い人達にもデートで来てもらいたい!蕎麦とお酒を楽しむ方、ご家族様、また若い人達にも喜んでいただけるお店作りを目指し、これからもがんばっていきます!


店主の倉嶋様は、日本橋「やぶ久」で長年修行を積み、2002年に「くら嶋」を開店。当初は定番の蕎麦メニューでスタートしましたが、当時は夜に営業する店が少なかったことから、夜の営業が忙しくなり、お酒の種類や一品料理を増やしていったそうです。
お客様の声を取り入れたり、他店で美味しかった料理を参考にしたりと、常に柔軟な発想で新しい味に挑戦。ピリ辛蕎麦も、アルバイトと試行錯誤を重ねて完成させた一品です。
倉嶋様は週3~4回、自ら市場に出向いて食材を仕入れ、業者との信頼関係を何より大切にしています。「蕎麦と汁は一番大事。だからこそ蕎麦粉は宮本製粉に決めている」と語り、その姿勢から職人としての誠実さが伝わります。
1月で60歳を迎える店主ですが、これからも挑戦を楽しむ「くら嶋」の歩みが期待されます。
| 店名 | 蕎麦酒膳 くら嶋 |
|---|---|
| 住所で探す | 〒154-0004 東京都世田谷区太子堂5-1-10 [GoogleMAPを開く] |
| 電話をかける | |
| 営業時間 | [火・水・木・金] ランチ 11:30 – 15:30 ディナー 17:30 – 23:30 [土・日] ランチ 11:30 – 15:00 ディナー 17:00 – 22:00 |
| 定休日 | 毎週月曜日 |
| 営業形態 | 25席 カウンター・座敷あり(貸切20人~50人可) |
※営業時間・定休日が記載と異なる場合がございます。ご来店時は事前に店舗にご確認ください。